映画『ザ・シークレットマン』は、1972年に起こった20世紀の政治スキャンダル「ウォーターゲート事件」を題材にした長編映画です。
同作でメガホンを握ったピーター・ランデズマン監督は、実話を元にした作品を多く手掛けており、徹底的なリサーチで真実性の高いストーリーを作品に昇華します。
また、主演を担ったリーアム・ニーソンさんは、アクション俳優として知られていますが、アクションを封印して渋みのある演技力を披露しました。
本記事では、映画『ザ・シークレットマン』の登場人物とキャストについて詳しくまとめています。
映画『ザ・シークレットマン』を視聴していない方は予習として、すでに視聴済みの方はストーリーを整理するためにご覧ください。
また、作品概要とサウンドトラックについても紹介していくので、一緒にチェックしてみてください。
映画『ザ・シークレットマン』の作品概要
原題 | Mark Felt: The Man Who Brought Down the White House |
監督 | ピーター・ランデズマン |
原作者 | マーク・フェルト ジョン・オコナー |
配給 | クロックワークス |
上映時間 | 107分 |
映画『ザ・シークレットマン』のあらすじ
主人公は、FBIで30年間勤務し副長官まで上り詰めたマーク・フェルト。
マークが信頼していたFBI長官が突然病死したことで、代理として司法省からL・パトリック・グレイが就任します。
国家にも屈することのない独立機関としてさまざまなスキャンダルや事件を捜査してきたFBIですが、グレイが代理になってからホワイトハウスからの口出しが増えていることにマークは不信感を募らせます。
大統領選挙を控えるある晩、ウォーターゲートビルの民主党本部に盗聴器を所持した5人の男が侵入し警備員によって逮捕される事件が発生。
マークが捜査を始めようとするとホワイトハウスから圧力をかけられ、ニクソン大統領が関係しているのではないかと疑いはじめます。
FBIの尊厳を守るため、ホワイトハウスと怪しげな行動を繰り返す司法省とマーク率いるFBIは静かに対立するようになり…。
ピーター・ランデズマン監督について
映画『ザ・シークレットマン』で監督を務めたのは、『コンカッション』『パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間』などアメリカの歴史に関する事件を題材にした映画を多く生み出しているピーター・ランデズマンさんです。
ランデズマン監督は、FBI副長官のマーク・フェルトが2005年にウォーターゲート事件についてポスト誌に密告していたのが自分であると告白したことをきっかけに映画制作を企画します。
当時、マーク・フェルトの名前すら知らなかったランデズマン監督は、ゲート事件に関するリサーチを10年間かけて行い、制作へとコマを進めます。
現在のホワイトハウスは、ウォーターゲート事件が起きた頃と大きく変わっていないと思う。ただし、映画『ザ・シークレットマン』を通じて、FBIの真実を描いて、FBIと国家がどのように結びついていたかを見せたかった。実際にFBIはマーク・フェルトがいなければウォーターゲート事件の捜査は進まなかったと考えられる。逆に、マーク・フェルトのようにスキャンダルを知りすぎているFBIがいると、ホワイトハウスは安易に解任できなくなる。全てを暴露されれば国家の崩壊につながるからだ。
シネマトゥデイ
本編では、ウォーターゲート事件の真相を追究し続けたFBI副長官を主人公にしていますが、彼を正当な英雄として手放しで称賛しているわけではありません。
ウォーターゲート事件の全容とFBIと国家との繋がりを見せつつ、FBIのあるべき姿とは何かを訴える作品に仕上がっています。
映画『ザ・シークレットマン』のキャスト
映画『ザ・シークレットマン』のキャストは、以下の通りです。
登場人物 | キャスト |
---|---|
マーク・フェルト | リーアム・ニーソン |
オードリー・フェルト | ダイアン・レイン |
L・パトリック・グレイ | マートン・ソーカス |
アンジェロ・ラノ | アイクバリンホルツ |
エド・ミラー | トニー・ゴールドウィン |
サンディ・スミス | ブルース・グリーンウッド |
ジョン・ディーン | マイケル・C・ホール |
ロバート・カンケル | ブライアン・ダーシー・ジェームズ |
チャーリー・ベイツ | ジョシュ・ルーカス |
CIAの男 | エディ・マーサン |
キャロル・ツシューディ | ウェンディ・マクレンドン=コーヴィ |
ジョアン・フェルト | マイカ・モンロー |
ここからは、主要人物の役どころとキャストについて解説します。
マーク・フェルト(リーアム・ニーソン)
マーク・フェルトは、FBI副長官の主人公。
FBIへの仕事に誇りを持っており、ウォーターゲート事件の捜査でホワイトハウスの圧力がかかっても応じることなく捜査を継続します。
人生の最優先事項がFBI業務だったため、家庭を顧みずに妻は精神的に病んでしまい、娘は8年前に家出して帰ってこなくなっていました。
それでもウォーターゲート事件にニクソン大統領が関与しており、その事実を隠蔽しようとするホワイトハウスに捨て身で立ち向かいます。
そんなマーク・フェルトを演じたのは、1952年6月7日生まれの英国俳優リーアム・ニーソンさんです。
大学中退後、1981年公開の『エクスカリバー』で長編映画デビューを果たします。
受賞歴
- 『シンドラーのリスト』(1993):アカデミー賞主演男優賞-ノミネート
- 『マイケル・コリンズ』(1996):ベネチア国際映画祭最優秀男優賞-受賞
マーティン・スコセッシ監督の『沈黙-サイレント』では、窪塚洋介さんや小松菜奈さんも出演している日本を舞台にした作品にも参加しました。
L・パトリック・グレイ(マートン・ソーカス)
L・パトリック・グレイは、病死で亡くなったFBI長官の代理を担う司法省の役員。
独立機関とされているFBIでありながら、ホワイトハウスと結託しているグレイは、ウォーターゲート事件の捜査を打ち切ろうと動き出します。
ホワイトハウスや司法省の圧力にも屈することなく捜査を続行するマークを警戒しながら、ウォーターゲート事件の裏にニクソン大統領がいることがバレないように工作します。
そんなL・パトリック・グレイを演じたのは、1966年6月30日生まれのニュージーランド俳優マートン・ソーカスさんです。
マートン・ソーカスさんは、1990年代から映画やドラマで活躍するようになり、『ロード・オブ・ザ・リング』『ボーン・スプレマシー』『キングダム・オブ・ヘブン』などの超大作にも抜擢されています。
ジョン・ディーン(マイケル・C・ホール)
ジョン・ディーンは、ニクソン大統領の法律顧問。
ニクソン大統領が大統領選で再選するための裏工作を手伝います。
初めはFBI長官の代理に司法省所属のグレイを配属すれば、ホワイトハウスの思惑通りにことが進むと考えますが、副長官のマークによって妨害され対立することに。
そんなジョン・ディーンを演じたのは、1971年2月1日生まれの米国俳優マイケル・C・ホールさんです。
マイケル・C・ホールさんは、オフ・ブロードウェイ、ブロードウェイで舞台俳優としての経験を積み、映画やドラマへの出演機会が増えていきました。
2017年放送のテレビシリーズ『ザ・クラウン』では、ジョン・F・ケネディ元大統領を演じたこともあります。
サンディ・スミス(ブルース・グリーンウッド)
サンディ・スミスは、ホワイトハウスから圧力をかけられているマークが一番最初にウォーターゲート事件についての情報を提供することになった記者です。
マークからウォーターゲート事件とホワイトハウスの関係性を密告されてすぐに記事にしますが、残念ながらニクソン大統領たちがうまく対応したため、大きな問題にはなりませんでした。
そんなサンディ・スミスを演じたのは、1956年8月12日生まれのカナダ人俳優ブルース・グリーンウッドさんです。
ブルース・グリーンウッドさんは、ハリウッド映画にも多数出演する一方で、カナダで活躍するアトム・エゴヤン監督の常連俳優としても知られています。
ボブ・ウッドワード(ジュリアン・モリス)
ボブ・ウッドワードは、ウォーターゲート事件がホワイトハウスによって隠蔽されかけていたタイミングでマークから再度密告を受けることになるワシントン・ポストの記者です。
彼は、マークからの情報を精査して信憑性の高い記事に仕上げたことで世間から注目され、ニクソン大統領をアメリカ史上初の現役大統領辞任に追い込みます。
映画『大統領の陰謀』では、ワシントン・ポスト視点でウォーターゲート事件が描かれており、ボブ・ウッドワードが重要人物として登場します。
映画『ザ・シークレットマン』を見てウォーターゲート事件やボブ・ウッドワードに興味を持った方は、映画『大統領の陰謀』もご視聴ください。
ボブ・ウッドワードを演じたのは、1983年1月13日生まれの英国俳優ジュリアン・モリスさんです。
テレビシリーズ『プリティ・リトル・ライアーズ』のレン・キングストン役を演じたことで知名度が高まり、数々の映画・ドラマで活躍しています。
オードリー・フェルト(ダイアン・レイン)
オードリー・フェルトは、マークの妻。
家庭よりもFBIを優先するマークに不満を抱きながらも円満な家庭を築こうと奮闘していた矢先、娘が家出をして8年以上帰ってこなくなり心を病んでしまいます。
娘と同姓同名の住所に向けて手紙を書き続けながら帰りを待ち続けていました。
そんなオードリー・フェルト役を演じたのは、1965年1月22日生まれの米国女優ダイアン・レインさんです。
ダイアン・レインさんは、6歳から舞台女優としてキャリアをスタートしてブロードウェイにも登壇しました。
その後、『運命の運な』でアカデミー賞主演女優賞、『トスカーナの休日』でゴールデングローブ賞にノミネートされるなど、演技力が高く評価されています。
ジョアン・フェルト(マイカ・モンロー)
ジョアン・フェルトは、マークの娘。
家庭を顧みずにFBIの仕事に奮闘し続けたマークのせいでジョアンは家族とのコミュニケーションが減り、家出をしてしまいます。
母のオードリーはジョアンに向けて手紙を送り続ける一方で、マークもFBIの捜査を通じてジョアンの行方を探していました。
ジョアン・フェルト役を演じたのは、1993年5月29日生まれの米国女優マイカ・モンローさんです。
マイカ・モンローさんは、マリンスポーツの一種・カイトボード選手として活動したのち、女優業を始めます。
『ザ・ゲスト』『イット・フォローズ』などのスリラー・ホラー作品に多数出演し”絶叫クイーン”の異名を持っています。
映画『ザ・シークレットマン』のサウンドトラック
映画『ザ・シークレットマン』の楽曲を担当したのは、ダニエル・ペンバートンさん。
ダニエル・ペンバートンさんは、主に映画音楽を手掛けるイギリス出身の作曲家です。
収録内容
- 世論の裁き
- メインタイトル
- 48時間で終わらせろ
- フーバー長官の葬儀
- 家出したジョアン
- ディープ・スロート
- FBIの操作は阻めない
- ウォーターゲート・ホテル
- ジョアンの行方
- 誰でもいいから差し出せ
- 大統領が嘘を?
- グレイ長官代理着任
- 盗聴
- 再会
- グレイ長官代理の公聴会
- 大統領辞任
- 大陪審
- ザ・シークレットマン
『スパイダーマン』シリーズ、『オーシャンズ8』『イエスタディ』『シカゴ7裁判』『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』などを手がけたことでも知られています。
映画『ザ・シークレットマン』では、シリアスな世界観を演出するためにダークな旋律を生み出していました。
映画『ザ・シークレットマン』を無料視聴する方法とは?
映画『ザ ・シークレットマン』の配信状況をリサーチした結果は、以下の通りです。
サービス名 | 映画『ザ・シークレットマン』の配信状況 |
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まとめ
本記事では、映画『ザ・シークレットマン』の登場人物と主要キャストについて解説しました。
主演のマーク・フェルトを演じたリーアム・ニーソンさんは、アクション映画に多数出演している一方で、日本と関連性の高い作品への出演経験があることが分かりました。
そのほか、超大作に出演したことのある俳優・女優も多くキャスティングされており、緊迫感のあるシリアスな世界観にマッチした人選となっています。
ぜひ、ストーリーと一緒にキャスト陣にも注目して見てください。
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