映画『ザ・シークレットマン』は、アメリカを震撼させた政治スキャンダル「ウォーターゲート事件」を題材にしたサスペンス映画です。
本記事では、映画『ザ・シークレットマン』のロケ地・撮影場所をお伝えした上で、実話を元にしたアメリカ政治の映画を10選紹介します。
映画『ザ・シークレットマン』の作品概要
原題 | Mark Felt: The Man Who Brought Down the White House |
監督 | ピーター・ランデズマン |
原作者 | マーク・フェルト ジョン・オコナー |
配給 | クロックワークス |
上映時間 | 107分 |
映画『ザ・シークレットマン』は、『コンカッション』『パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間』などの実話を元にした長編映画を多く手がけたピーター・ランデズマンがメガホンを握ります。
FBI副長官の視点からアメリカ全土を震撼させたウォーターゲート事件について描いており、徹底したリサーチがされているので信ぴょう性も高く、全容が丁寧に描かれているのが特徴的です。
映画『ザ・シークレットマン』のあらすじ
国家にも屈することなく独自の機関として正義を貫くFBIの長官が亡くなって数日後、ワシントンにあるウォーターゲートビルの民主党本部に5人の男が侵入して逮捕されます。
5人は盗聴器を所持していたため、早速FBIが捜査に乗り出しますが、FBI長官代理としてやってきた司法省のグレイによって48時間後には捜査を早期終結すると宣言。
30年間FBIとして勤務し副長官まで上り詰めたマーク・フェルトは、司法省とホワイトハウスがFBIの捜査を邪魔する状況に不満を抱き始めます。
そして、ウォーターゲート事件と呼ばれる侵入トラブルには、大統領の再選を狙うニクソン大統領が一枚噛んでいると察して…。
映画『ザ・シークレットマン』のキャスト
映画『ザ・シークレットマン』のキャストは、以下の通りです。
登場人物 | キャスト |
---|---|
マーク・フェルト | リーアム・ニーソン |
オードリー・フェルト | ダイアン・レイン |
L・パトリック・グレイ | マートン・ソーカス |
アンジェロ・ラノ | アイクバリンホルツ |
エド・ミラー | トニー・ゴールドウィン |
サンディ・スミス | ブルース・グリーンウッド |
ジョン・ディーン | マイケル・C・ホール |
ロバート・カンケル | ブライアン・ダーシー・ジェームズ |
チャーリー・ベイツ | ジョシュ・ルーカス |
CIAの男 | エディ・マーサン |
キャロル・ツシューディ | ウェンディ・マクレンドン=コーヴィ |
ジョアン・フェルト | マイカ・モンロー |
映画『ザ・シークレットマン』のロケ地・撮影場所
映画『ザ・シークレットマン』は、 2016年5月2日からアトランタ地区で撮影がスタートしました。
主な撮影場所は、バージニア・ハイランド地区、コブ・ガレリア、ノース・ドルイド・ヒルズなど多岐にわたります。
ウォーターゲートビルとは?
ウォーターゲートビルは、ポトマック川が流れるワシントン州中心部に建てられたビルで、ジョン・F・ケネディ・センターが隣接しています。
ウォーターゲート事件が起きてからしばらく閉鎖されたものの、2016年6月にはホテルとオフィスの複合施設としてリニューアルオープンされました。
「THE WATER GATE HOTEL(ザ・ウォーターゲート・ホテル)」は、造幣局(2.6km)、Ford’s Theatre(2.7km)などワシントンの街を楽しむには最適なロケーションと言えるでしょう。
宿泊料金はシンプルなお部屋で1泊2名339ドル〜、ラグジュアリーでスペシャルなお部屋で1,309ドル〜程です。(2024年6月1日設定)
日本円では約5万〜20万円になりますが、ウォーターゲート事件が起きた跡地に宿泊できます。
跡地「ザ・ウォーターゲート・ホテル」は仕掛けがたくさん?
全米を震撼させたウォーターゲート事件は「アメリカ政治最大のスキャンダル」とも呼ばれており、アメリカ国内では負の歴史として刻まれています。
そんな負の歴史が残る地では、ネガティブな印象を逆手に取ったユニークなサービスが提供されているようです。
例えば、ザ・ウォーターゲート・ホテル館内にある共有トイレ・電話サービスの音声には、事件の黒幕とされるニクソン元大統領の肉性が使われています。
また、ルームキーには「押し入る必要はありません」と書いてあります。
さらに、ザ・ウォーターゲート・ホテルにつながる電話番号は民主党本部に不審者が侵入した日にちなんで「617-1972」が採用されているそうです。
映画『ザ・シークレットマン』を見て、ウォーターゲート事件に興味が湧いたのであれば、ワシントンを訪れた記念としてホテルに宿泊してみるのも良いでしょう。
ウォーターゲート事件を題材にした映画
映画『ザ・シークレットマン』では、正義を誓ったFBI副長官の視点からウォーターゲート事件が描かれました。
アメリカ政治最大のスキャンダルとして知られているウォーターゲート事件では、様々な視点から事件に関する映画が制作されています。
ここでは、ウォーターゲート事件を多角的に理解を深めたい方に向けて、おすすめの映画を紹介します。
大統領の陰謀(1976)
映画『大統領の陰謀』は、ウォーターゲート事件をアメリカ社会に告発した2人の勇気あるジャーナリストを主人公に描いた社会派映画です。
1977年のアカデミー賞では作品賞・監督賞を含む8部門にノミネートされ「助演男優賞」「脚色賞」「録音賞」「美術賞」の4部門を受賞。
ウォーターゲート事件の幕を閉じてからたった2年で制作された背景からは、ハリウッドで映画に携わるクリエーターたちの政治に対する関心の高さも伺えます。
2019年公開の映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』で描かれたイラク戦争の大量破壊兵器の存在に対して真実を追い続けた記者は、映画『大統領の陰謀』を見て記者を志したと明かしています。
それほど未来への影響力が大きい作品でもあり、ウォーターゲート事件について知りたいのであれば見逃せない一作です。
ニクソン(1995)
映画『ニクソン』は、タイトル通りウォーターゲート事件の首謀者である第37代目アメリカ大統領のリチャード・ミルハウス・ニクソンの生涯を描いた伝記映画です。
同作を制作するにあたり綿密な取材が重ねられており、ニクソン元大統領の波乱に満ちた人生の中で徐々に精神的に追い詰められていく様子が狂気的に描かれました。
主人公を演じたのは、『羊たちの沈黙』『ファーザー』などで演技力を高く評価されているアンソニー・ホプキンスさんです。
キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!(1999)
映画『キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!』は、ウォーターゲート事件について告発した謎の人物「ディープスロート」が実は女子高校生だった設定で描いたコメディ映画です。
実際のディープスロートの正体は、映画『ザ・シークレットマン』の主人公、FBI副長官のマーク・フェルトと発覚しています。
そのため、映画『キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!』は、100%フィクションとして面白おかしく描かれています。
とはいえ、実際に起きた政治スキャンダルを絡めたポリティカルコメディが制作されるのは、アメリカのエンタメらしさが炸裂していると言えるでしょう。
フロスト×ニクソン(2008)
映画『フロスト×ニクソン』は、ウォーターゲート事件が収束した1977年にアメリカ進出を志すイギリス出身の司会者デイヴィッド・フロストと事件の首謀者ニクソン元大統領のインタビュー番組を再現した舞台劇を映画化しました。
実際に放送されたインタビュー番組をマイケル・シーンさんとフランク・ランジェラさんが演じるのですが、アメリカで成功しようとするフロストの情熱や野心、緊迫したトークの掛け合いに引き込まれます。
実話を元にしたおすすめ映画5選
映画『ザ・シークレットマン』のように実話をもとにした映画は、エンタメ要素を堪能しながら実際の歴史や事件について深く理解できるのが魅力です。
ここからは、アメリカで実際に起きた事件やスキャンダルをもとに制作されたおすすめ映画を紹介します。
スノーデン(2017)
映画『スノーデン』は、アメリカ政府が国民の個人情報を監視している実態を告発した元CIAのエドワード・スノーデンについて描いた社会派映画です。
元々は「テロを未然に防ぐため」という大義名分で個人のプライバシーがのぞき見されているものの、秘密裏におこなれているとなれば、正義の線引きが難しい問題でもあります。
告発に至ったエドワード・スノーデンは、アメリカへの愛国心を強く持っており、エンジニア能力の高さを評価されて、国家の仕事を任されるものの、実態を知って己との葛藤が始まります。
自伝要素が強いものの、インターネットが普及する現代では監視社会とどう向き合うべきなのか考えるきっかけになるでしょう。
リチャード・ジュエル(2020)
映画『リチャード・ジュエル』は、1996年に開催されたアトランタオリンピック中に起きた爆破テロ事件で不審なバックを見つけた警備員の男が容疑者として逮捕される実際の事件を描いた映画です。
警備員のリチャード・ジュエルは、第一発見者として初めは世界中から英雄として讃えられるものの、容疑者に変わった瞬間、人々の見る目も一変します。
どんな手を使ってでも情報を探り続けるマスコミ、強引に逮捕しようとする警察、憶測が憶測を呼んで悪人に仕立て上げるSNS…いつ誰がジュエルのようなターゲットになってもおかしくない現代を皮肉的に描きます。
ウルフ・オブ・ウォール・ストリート
映画『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』は、26歳の若さで証券会社を立ち上げて資産0円から年収49億円に上り詰めたのち、36才の若さで転落人生となるブローカーの半生を描いた映画です。
営業やマーケティングのビジネスで頻繁に引用される「このペンを売ってみろ」は『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』のセリフから来ています。
主人公のベルフォートを見ているだけで一攫千金を目指してがむしゃらに働きたくなるものの、後半は一気に転落していく様子にはゾッとするでしょう。
実際に1988年にベルフォートは証券詐欺・資金洗浄の罪で起訴されて、22ヶ月間も投獄生活を送りました。
スポットライト 世紀のスクープ
映画『スポットライト 世紀のスクープ』は、数十人の牧師が児童に対する性的虐待を行い、教会が隠蔽していた実態を告発したジャーナリストたちを描いた映画です。
2002年1月に公開された記事は、世界中を震撼させたと同時に、芋づる式で明るみになった権力者たちの悪事。
ジャーナリストたちは自分たちのキャリア人生を賭けて告発を行いますが、告発に至るまでは多くの弊害があり、権力社会の悍ましさが伺えます。
と同時に、何かと非難されるマスコミ問題に対して、ジャーナリズムの可能性も感じられるでしょう。
映画『ザ・シークレットマン』を無料視聴する方法とは?
映画『ザ ・シークレットマン』の配信状況をリサーチした結果は、以下の通りです。
サービス名 | 映画『ザ・シークレットマン』の配信状況 |
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U-NEXT | ◎ |
Netflix | × |
Amazonプライムビデオ | △ |
Hulu | × |
FODプレミアム | △ |
Rakuten TV | △ |
クランクイン!ビデオ | × |
DMM TV | △ |
Lemino | ◎ |
TELASA | × |
dアニメストア | × |
Disney+ | × |
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まとめ
本記事では、映画『ザ・シークレットマン』のロケ地・撮影場所をまとめました。
主にアメリカ国内で撮影されているとのことで、実際に事件が起きたウォーターゲートビルは、ホテルとして現在でも利用可能です。
ザ・ウォーターゲート・ホテルは、ウォーターゲート事件によって植え付けられた負のイメージを逆手にとってユーモア溢れるサービスを提供しています。
ワシントン旅行に行く機会があれば、ザ・ウォーターゲート・ホテルに宿泊してみるのも良いでしょう。
ウォーターゲートに関連した映画、実話をもとにした映画も紹介しているので、興味のあるものはぜひチェックしてみてください。
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